フォーカス無視な新しいカメラ

フォーカス無視な新しいカメラ

フォーカスを合わせる必要のないカメラが年内発売予定らしいです。しかもコンシューマ向けということ。カメラが発明されてから100年以上経って、写真撮影は新しい局面を迎えようとしているようです。

Lytroが発表したこの新しい技術では、写真撮影するときにフォーカスを心配する必要がないんだそうです。そういうとパンフォーカスの一種かと考えてしまいますが、全く違うのです。

今までカメラは2Dで光を捉えてそれを記録媒体であるフィルムやCCDに取り込んでいた訳ですが、このLytroの技術ではカメラ前のライトフィールド(light field)全体を一度の撮影で取り込むのだそうです。正直良くわかりませんね、難しすぎます。元々は1部屋に100台のカメラを設置して一つの被写体を撮影するというスタンフォード大学の研究から発展した技術なんだそうです。

難しい事はさておき、実際に動くモノを見るとその凄さが分ります。


 元々は手前の女性にフォーカスがあっているこの写真の中の好きなところにクリックするとそこにフォーカスが合います。


 こちらは最初の状態ではまったく分りませんが、画面中央で女性が花の香りを嗅いでいます。

奥に行けば行くほど、若干フォーカスが甘い気はしますが、これなら「失敗したー!!」という事が無くなりそうです。

しかも、正式版では撮影角度も微妙に変えることができるらしいので、微妙に3Dで見えるようになるようです。

写真は構図、光、フォーカスと色々な要素をコントロールして結果を出す技術ですが、その内の大きなポイントであるフォーカスをまったく気にしないで撮影できるようになるというのは革命的な変化ですね。

ちなみに、Lytroは様々な投資家から既に5,000万ドルも調達しているそうなので、かなり「アツい」会社のようです。


TechCrunchでLytroのCEOのインタビューが掲載されています。
ただ、強烈な技術をわかりやすいカメラとしてパッケージ化して発売するだけではなく、FacebookなどのSNSをちゃんと意識しているところがただの技術屋さんじゃない感じですね。もしかすると、カメラ界のGoogleになってしまうのでしょうか。

インタビューでは10,000ドルにはならない、と話していますが、さて、一体いくらになるのでしょう?年内発売、ということなので、かなり注目です。

   

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